
ブエノスアイレスの中心に位置する五月広場と、広場に面して建つカサ・ロサーダは、アルゼンチンの歴史を象徴する重要なスポットです。
五月広場は、独立運動や政治的な出来事の舞台となった歴史ある広場で、現在も国民の集会やデモが行われる場所として知られています。
一方、カサ・ロサーダはアルゼンチン大統領府として使用されており、その特徴的なピンク色の外観と、エビータ・ペロンが演説を行ったバルコニーで有名です。
この記事では、五月広場とカサ・ロサーダの歴史や見どころを紹介します。
五月広場(Plaza de Mayo)
ブエノスアイレス中心部に位置する、アルゼンチンの歴史と政治の象徴的な広場です。
独立運動や政治的デモが行われてきた歴史的な場所で、カサ・ロサーダや大聖堂などの名所に囲まれています。
- アルゼンチン独立の象徴
- カサ・ロサーダ(大統領府)
- 五月革命記念碑
- 五月広場の母たち
1810年5月25日にスペインからの独立運動が始まった場所で、現在も政治集会やデモが行われる歴史的な広場。
広場の正面にはピンク色の建物「カサ・ロサーダ」があり、歴代の大統領が民衆に向けて演説を行った場所として知られる。
1811年に建てられた白いオベリスク型の記念碑で、アルゼンチンの独立運動を記念するシンボル。
軍事独裁政権時代に行方不明になった子どもたちを探し続ける「五月広場の母たち」が毎週木曜日にデモを行う場所。
場所
オベリスコから東南の方角にまっすぐ歩いて行けば着きます。
カサ・ロサーダ(Casa Rosada)
ブエノスアイレスの五月広場に建つ、アルゼンチン大統領府であり、国の政治の中心地です。
かつてスペイン王国の植民地時代には要塞として使われ、独立後に政府庁舎として改築されました。
- スペイン統治時代の要塞
- 大統領府としての歴史
- 有名なバルコニー
- 政治的な象徴
16世紀、スペイン王国がブエノスアイレスに築いた要塞が始まりで、のちに植民地の行政機関として使用された。
アルゼンチン独立後、19世紀末にピンク色に塗られた政府庁舎となり、「カサ・ロサーダ(ピンクの館)」と呼ばれるようになった。
エバ・ペロン(エビータ)やホアン・ペロン大統領が民衆に向けて演説を行ったことで有名なバルコニーがある。
五月広場に面し、デモや祝賀行事の舞台となるアルゼンチン政治の象徴的な存在。
周辺の施設
5月広場の周辺には歴史的、政治的、文化的、経済的に重要な施設があります。
カビルド(Cabildo)
ブエノスアイレスの五月広場に面する、スペイン植民地時代に建てられた歴史的な建物です。
かつての市役所であり、1810年の五月革命時には独立運動の舞台となりました。現在は博物館として公開されています。
- スペイン植民地時代の市役所
- 五月革命の中心地
- 博物館として一般公開
18世紀に建設され、スペイン統治下の行政機関として機能していた歴史的建築。
1810年5月25日、アルゼンチン独立運動の発端となる五月革命がここで行われた。
現在は博物館「カビルド博物館」として、独立運動の資料や当時の遺物が展示されている。
カテドラル(Catedral Metropolitana)
五月広場に面する、アルゼンチンを代表するカトリックの大聖堂です。
19世紀に建てられたネオクラシック様式の外観と、美しい内部装飾が特徴で、アルゼンチンの歴史とも深く関わっています。
- サン・マルティン将軍の霊廟
- ネオクラシック様式の建築
- 法王フランシスコのゆかりの地
- 静寂と荘厳な雰囲気
アルゼンチン独立の英雄ホセ・デ・サン・マルティン将軍が眠る霊廟があり、多くの人々が訪れる。
ギリシャ神殿のような円柱が並ぶ外観が特徴で、内部には美しいモザイクやステンドグラスが施されている。
現在のローマ法王フランシスコが枢機卿時代に務めた教会であり、彼の足跡をたどることができる。
観光地でありながら、内部は静かで荘厳な空気が流れ、祈りや瞑想にふさわしい場所。
光明の家(Manzana de las Luces)
ブエノスアイレスの歴史地区にある文化的・歴史的に重要な建物群です。
17世紀にイエズス会によって建設され、教育や政治、宗教の中心地として機能してきました。
現在は、歴史的な建築物や地下トンネルが残る観光スポットとして、多くの訪問者を魅了しています。
- イエズス会による建築
- 地下トンネルの遺構
- 歴史的建造物が集まるエリア
- 現在は文化センターとして活用
17世紀にイエズス会によって建設され、アルゼンチン最古の教育機関が置かれていた。
当時の秘密の通路として使われた地下トンネルが残されており、ツアーで見学可能。
旧国会議事堂や宗教施設など、アルゼンチンの歴史を感じられる建築が点在する。
博物館やギャラリーとして公開され、歴史や文化を学べるイベントも開催されている。
最後に
五月広場とカサ・ロサーダは、アルゼンチンの歴史と政治の中心地として、ブエノスアイレスを訪れるなら外せないスポットです。
広場を歩きながら独立運動の歴史に触れ、大統領府の壮麗な建築を眺めることで、アルゼンチンの過去と現在を感じることができます。
現在、カサ・ロサーダの館内ツアーは中止されていますが、外観だけでも十分に見応えがあり、写真撮影にもおすすめです。
ブエノスアイレス観光の際には、ぜひこの歴史的なエリアを訪れてみてください。